12月16日 シンポジウム「胆管がん多発事件はどうして起こったか?」

開催案内

シンポジウム「胆管がん多発事件はどうして起こったか?」~原因と対策を考える~
日時
  201212月16日(日)午前9時30分~午後4時30分
会場 :エル大阪 南ホール(地図参照)大阪市中央区北浜東3番14号
大阪地下鉄/京阪電車「天満橋駅」西300m、「北浜駅」東500m
開催趣旨

大阪市中央区にある校正印刷会社「SANYO-CYP 社」で胆管癌患者が多数発生している   ことが社会的に明らかになりました。これまでに15 名の発症、うち7名の死亡が確認され るという、きわめて異例の職業がん事件に発展しています。原因は、SANYO-CYP 社の校正印刷部門の作業にあるとみられています。また、原因物質としては大量に使用された 二つの有機溶剤(ジクロロメタン、1,2ジクロロプロパン)ではないかと考えられています。
関西労働者安全センターは、昨年3月に死亡退職者の知人の方々から相談が持ち込まれたことから本件にかかわることになりました。熊谷信二産業医大准教授に疫学調査を依頼するとともに、被害者の調査と支援を行ってきました。被害者とそのご家族、退職者や友 人の方々の協力を得ることができ、今年3月、ようやく最初の労災請求を大阪中央労基署   に提出するに至りました。
5月には報道機関が取り上げ、熊谷准教授が日本産業衛生学会で報告されるに及んで、 厚生労働省は全国調査を開始、印刷業界全般における杜撰な有機溶剤の使用実態、安全衛   生対策が明らかになってきました。これまでの印刷業における胆管癌での労災請求件数は、 全国で52件(うちSANYO-CYP 社15件)にのぼっています。
こうした惨憺たる職業がん事件がなぜ起こったのか、防ぐことはできたのか、有機溶剤 使用の規制制度に問題があったのではないか、どのような歴史的背景があるのか・・・。   本件をさまざまな視点と角度から検討し、被害者の補償・救済、今後の被害予防対策に 役立てていかなければならないとの認識から、本シンポジウムを企画いたし ました。
シンポジストには、SANYO-CYP 社胆管がん事件を最初に報告し、今も、調査を継続されている熊谷信二氏、有機溶剤による健康障害問題に詳しい久永直見氏、環境・労働現場   の有害化学物質管理制度に詳しい中地重晴氏、職業疫学に精通する毛利一平氏の4氏をお迎えして、報告と問題提起をいただきます。SANYO-CYP 社被害者の方からもお話しを いただく予定です。

内容
 ●午前の部(9:30~12:00)
<問題提起>
「胆管がん事件の経緯と現状」 熊谷信二(産業医科大学准教授)
「胆管がん事件の背景と意味」 久永直見(愛知教育大学教授)
「胆管がん事件と化学物質管理制度」 中地重晴(熊本学園大学教授)
「胆管がん事件を疫学者はどうみるか」 毛利一平(三重大学准教授)
<被害者からの報告>
被害者代表(予定)
●午後の部(13:00~16:30)
<シンポジスト、参加者による討論>
進行/ 古谷杉郎(全国安全センター事務局長)

片岡明彦(関西労働者安全センター事務局次長)

参加費 :無料

主催 :全国労働安全衛生センター連絡会議、関西労働者安全センター

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