環境省:平成25年度農用地土壌汚染防止法の施行状況について(お知らせ)
2014年12月18日
http://www.env.go.jp/press/100128.html
平成26年12月18日
平成25年度農用地土壌汚染防止法の施行状況について(お知らせ)
今般、平成25年度の同法の施行状況について取りまとめました。その概要は以下のとおりです。
(1)常時監視の結果、農用地土壌汚染対策地域の指定要件基準値以上のカドミウムが5地域で検出されました。
(2)新たに農用地土壌汚染対策地域に指定された地域及び農用地土壌汚染対策計画が策定された地域はなく、1地域が指定解除、1地域が部分解除されました。平成25年度末までに農用地土壌汚染対策地域として指定された地域は累計で72地域、うち既に指定解除された地域は55地域、現在も農用地土壌汚染対策地域として指定されている地域は17地域(部分解除された地域を含む。)となっています。
(3)平成25年度末時点の農用地土壌汚染対策事業等完了面積は6,962 haであり、指定要件基準値を超過した、又は超過するおそれが著しい地域の面積の91.7%が農用地土壌対策事業等を完了しています。
1.概要
農用地については、農用地の土壌の汚染防止等に関する法律(昭和45年法律第135号。以下「農用地土壌汚染防止法」という。)に基づき、人の健康を損なうおそれがある農畜産物が生産され、又は農作物等の生育が阻害されることを防止することを目的とした各般の対策が講じられています。
今回、平成25年度に行われた農用地土壌汚染防止法に基づく農用地土壌汚染対策地域の指定、常時監視及び農用地土壌汚染対策事業の状況について別紙※のとおり取りまとめましたので、お知らせします。
※ 別紙「平成25年度農用地土壌汚染防止法の施行状況」参照
2.常時監視について
農用地土壌汚染防止法では、都道府県知事に農用地の土壌汚染状況を常時監視(過去の調査結果から状況を把握していることを含む。)することが義務付けられています。
常時監視として、以下の調査を行うことが定められており、平成25年度の調査結果は以下のとおりでした。
(1)細密調査
汚染のおそれがある地域において適宜ほ場を変えながら、汚染の広がりと程度を把握する調査。平成25年度には7地域1,617.09 ha、635地点で実施され、5地域13地点における玄米について指定要件*に係る基準値(玄米中カドミウム濃度が0.4 mg/kg)を超えるカドミウムが検出され、最高値は1.16 mg/kgでした。
(2)対策地域調査
農用地土壌汚染対策地域内及びその周辺において地点を定めて、農作物や周辺環境の汚染の状況及び地質の状況を把握する調査。平成25年度には6地域で実施され、指定要件に係る基準値を超えた地域はありませんでした。
(3)解除地域調査
農用地土壌汚染対策地域の指定が解除された地域において地点を定めて、再汚染の有無を確認する調査。平成25 年度には2地域で実施され、指定要件に係る基準値を超えた地域はありませんでした。
*政令で定める特定有害物質(カドミウム、銅及び砒素)について以下のいずれかに該当すること
・当該農用地で生産される玄米中のカドミウム濃度が0.4 mg/kgを超える地域又はそのおそれが著しい地域
・当該農用地(田に限る。)の土壌中の銅濃度が125 mg/kg以上である地域
・当該農用地(田に限る。)の土壌中の砒素濃度が15 mg/kg以上である地域
3.農用地土壌汚染対策地域について
農用地土壌汚染防止法では、人の健康を損なうおそれがある農畜産物が生産されること、又は農作物等の生育が阻害されることを防止するため、指定要件に該当する地域を都道府県知事は農用地土壌汚染対策地域として指定することができます。
また、都道府県知事は、農用地土壌汚染対策地域について、農用地土壌汚染対策計画を策定し、これに基づき対策を行うことにより、汚染の除去や防止を図っていきます。
(1)平成25年度に新たに農用地土壌汚染対策地域の指定を行った地域はありませんでした。
(2)平成25年度に新たに農用地土壌汚染対策計画の策定を行った地域はありませんでした。
(3)平成25年度に農用地土壌汚染対策地域の指定解除を行った地域
一部解除 富山県 神通川流域(右岸)地域 ( 12.6 ha)
全部解除 京都府 亀岡地域 ( 44.2 ha)
この結果、平成25年度末までに農用地土壌汚染対策地域として指定された地域は累計で72地域(6,577 ha)、うち農用地土壌汚染対策事業等がすべて完了したとして農用地土壌汚染対策地域の指定が解除された地域は55地域(5,900 ha)、農用地土壌汚染対策地域として現在も指定されている地域は17地域(677 ha)(部分解除された地域を含む。)となっています。
4.農用地土壌汚染対策事業の進捗状況について
指定要件に係る基準値以上の特定有害物質が検出された、又は検出されるおそれが著しい地域(以下「基準値以上検出等地域」という。)の累計面積は、平成25年度末現在7,592 haとなります。また、平成25年度に56.7 ha の対策が完了したことから、対策事業等が完了している地域は6,962 haで、基準値以上検出等地域の面積の91.7%になります。
添付資料
- 連絡先
- 環境省水・大気環境局土壌環境課
参 事 官:秦 康之(内線6590)
課長補佐:荒川 隆嗣(内線6592)
係 長:中村 功(内線6593)