胆管がん、調査拡大

2012年7月26日

NHK2012年7月25日 胆管がん患者 学会が全国調査

大阪や宮城などの印刷会社で、従業員らが相次いで「胆管がん」を発症し、死亡した問題を受け、がんなどの専門医で作る学会が、全国200余りの病院で胆管がんの患者の職業歴などを聞き取り、がんの発症と職場との関係を明らかにする実態調査を始めました。

この問題は、大阪や宮城などの印刷会社に勤務する従業員の男性ら17人が、相次いで胆管がんを発症したもので、インクの洗浄作業で使っていた化学物質が原因ではないかと指摘されていますが、詳しくは分かっていません。 このため、がんなどの専門医で作る日本肝胆膵(かんたんすい)外科学会は、学会の医師がいる全国211の病院を対象に、胆管がんの発症と職場との関係を調べる実態調査を始めました。 具体的には、過去15年間に治療を受けた胆管がんの患者のうち、50歳未満の患者について、職業歴や職場環境などをカルテや聞き取りで調べ、がんの発症との関係を明らかにするということです。 調査を担当する、大阪市立大学附属病院の久保正二病院教授は「これまで分からなかった化学物質と胆管がんとの関係を明らかにし、対策に生かせるようにしたい」と話しています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120725/k10013838051000.html

 

厚労省2012年7月25日 胆管がん発症に関する各種取組み状況について

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002g5qq.html

 

共同通信2012年7月25日 厚労省、胆管がん予防徹底を通知 印刷に加え金属加工業界にも

印刷会社の従業員らに胆管がん発症が相次いだ問題を受け、厚生労働省は25日までに、印刷業界の団体に加え、原因として指摘される化学物質を使用する金属加工業などの業界団体にも予防対策徹底を呼び掛ける通知を出した。

対象の化学物質は「ジクロロメタン」と「1、2ジクロロプロパン」。胆管がんとの因果関係は立証されていないが、専門家が危険性を指摘している。

厚労省の通知は23日付。通風が不十分な屋内作業場での換気の徹底やマスク、手袋など保護具の着用を求めている。

http://www.47news.jp/CN/201207/CN2012072501001314.html

 

時事通信2012年7月25日 新たに7人、計24人に=全国1万6000カ所調査へ―印刷会社の胆管がん・厚労省

印刷会社の元従業員らが相次いで胆管がんを発症した問題で、厚生労働省は25日、新たに7人の発症が判明し、全国11事業所で計24人になったと発表した。うち14人は既に死亡している。  厚労省は、有機溶剤を扱う全国の印刷事業所約1万6000カ所に調査票を送付。胆管がん発症者の有無や、有機溶剤の取扱規則を守っているかなどについて、8月末までに回答を求める。  7人のうち1人は、最も多くの発症者が出た大阪市の印刷会社に勤務していた。他6人の地域について、厚労省は「仕事が原因と判明していない段階で、事業所が特定される恐れがある」として公表していない。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120725-00000155-jij-soci

 

朝日新聞2012年7月26日 印刷業胆管がん死者が増え14人

印刷会杜で働く人に胆管がんが多発している問題で、厚生労働省は25日、これまでに把握した発症者が24人、うち死亡者が14人に上ることを明らかにした。全国561事業所の調査結果を発表した今月10日時点から、発症者は7人、死亡者は6人増えた。ただ、引き続き大阪と宮城以外では、同一事業所で複数の発症例はないという。24人のうち労災申請しているのは18人で、うち11人が死亡している。

10日時点では、発症者は大阪府12人、宮城県2人、東京都・静岡県・石川県各1人の計17人で、うち8人が死亡したとしていた。今回は、その後の労災申請などを加えた。増えた発症者7人のうち60代の1人は存命で、それ以外の人は、1人は40代、2人が50代、1人が60代、2人が70代でいずれも死亡していた。7人のうち1人は、胆管がんが大量発生している大阪市の印刷会杜に勤めていた。

 

時事通信2012年7月11日 600の化学物質分析へ=患者の職種調査も-印刷会社の胆管がん・厚労省

大阪市の校正印刷会社の元従業員らが相次いで胆管がんを発症した問題で、厚生労働省は11日までに、発がん性物質による職場の健康被害を防ぐため、10年かけて約600の化学物質について調査する計画をまとめた。  職場で規制されず使用されている約6万の化学物質のうち、年間の製造・輸入量が1トンを超えるものについて発がん性を検討。文献などで危険性を絞り込んだ約600の化学物質について、発がんの危険性を調べる。危険性が確認されれば、防毒マスクの着用や排気装置の設置といった規制措置を取るとしている。  また、印刷会社以外にも胆管がんを多く発症する職種がないか、病院を通じて患者の職種も調べる。

http://www.jiji.com/jc/zc?k=201207/2012071100047&rel=y&g=soc