環境省:平成25年度水生生物放射性物質モニタリング調査結果(7月調査)(お知らせ)

2013年12月10日

■環境省は「平成25年度水生生物放射性物質モニタリング調査結果(7月調査)(お知らせ)」を公表しました。詳しくはこちらをご覧ください。

 

平成25年12月10日

平成25年度水生生物放射性物質モニタリング調査結果(7月調査)(お知らせ)

 環境省では、モニタリング調整会議において決定された総合モニタリング計画に基づき、継続的に水環境(公共用水域(河川、湖沼・水源地、沿岸)等)の水質・底質について放射性物質モニタリングを実施しているところです。  今般、この一環として福島県内を中心に実施していた、水生生物放射性物質モニタリング(採取日:平成25年7月9日~平成25年7月31日)について、測定結果(速報)を取りまとめましたので、公表します。  なお、これまで実施した、公共用水域放射性物質モニタリングの結果については、以下のHPで掲載しております。  http://www.env.go.jp/jishin/rmp.html#monitoring 

1.調査概要

(1)調査地点

区分 調査水域 調査地点等 実施日
河川 A 阿武隈川 原瀬川(支川) 平成25年7月10日
B 摺上川(支川)、大正橋 平成25年7月9日、11日、14日、20日
C 宇多川 平成25年7月14日
D 真野川 平成25年7月13日、16日
E 新田川 平成25年7月18日
F 太田川 平成25年7月15日
湖沼 G はやま湖(真野ダム) 平成25年7月17日
H 秋元湖 平成25年7月12日
I 猪苗代湖 北岸 平成25年7月11日、31日
南岸 平成25年7月10日~13日
海域 K 阿武隈川河口沖 平成25年7月18日
L 相馬市沖(松川浦) 平成25年7月31日
M いわき市沖(久之浜沖) 平成25年7月30日

(地図別添)

(2)調査内容

調査地点において水生生物(水生昆虫、藻類、甲殻類、貝類、魚類等)等を採取し、種類ごと放射性物質濃度(放射性セシウム(Cs-134、Cs-137))を測定。

2.放射性セシウム(Cs-134、Cs-137合計)測定結果概要(詳細別添)

(1)河川、湖沼(下段は前年同時期調査結果)

水域によってばらつきがあり、採取された生物種も同一ではないが、全体の状況としては、おおむね、前年同時期調査と比較して放射性セシウム濃度の低下が見られる。また、これまでの調査結果と同様に、河川・湖沼では海域と比較して、高い放射性セシウム濃度を示している。

単位:Bq/kg-wet

植物 (藻類等) 水生昆虫 甲殻類 貝類 魚類 両生類 粗粒状有機物       (枯葉等)
阿武隈川水系 阿武隈川A H24 6月~7月 740 52       (4種) 181 170 50~167       (7種) 290~420       (5種)
H25 7月 730 39、202 (2種) 76 28 16~274 (7種) 49~330 (3種) 830
阿武隈川B H24 6月~7月 550 76~650       (10種) 280、370       (2種)
H25 7月 ND、450 (2種) 15~198 (4種) 62 120 14~46 (6種) 49、550 (2種) 165
宇多川C H24 6月~7月
H25 7月 520 21~283 (3種) 29~55 (3種) 45~141 (3種) 12、16 (2種) 205
真野川水系 はやま湖G       (真野ダム) H24 6月~7月 1,870 510       (7種) 280~4,400       (4種) 3,200
H25 7月 10~3,400 (4種) 89、340 (2種) 225~2,650 (6種) 560
真野川D H24 6月~7月 260 198       (14種) 223 182 202~970       (4種) 1,410
H25 7月 14~1,610 (3種) 59~222 (3種) 180、350 (2種) 99 6~254 (7種) 420、1,100 (2種) 670
新田川E H24 6月~7月 440~11,400       (5種)
H25 7月 9.3、4,000 (2種) 270、1,500 (2種) 400、740 (2種) 198~460 (7種) 870
太田川F H24 6月~7月
H25 7月 70~8,000 (4種) 150~840 (3種) 970、1,390 (2種) 920~2,950 (6種) 4,300
秋元湖H H24 6月~7月 46 183 88~470       (7種) 540 250
H25 7月 1.3、7.3 (2種) ND 77 60 16~264 (11種) 24、55 (2種) 250
猪苗代湖 猪苗代湖 I (北岸) H24 6月~7月 500 77~380       (6種)
H25 7月 55~165 (6種) 162
猪苗代湖J       (南岸) H24 6月~7月 9 46~430       (6種)
H25 7月 ND~2.9 (3種) 29 7.3 ND~158 (9種) 2.8、120 (2種)
測定に供する試料は、魚類を含め、個体丸ごととしている。 なお、平成24年度9月~11月調査から水生昆虫は、以下の4種(食性、種類別)に分けて採取・分析している。

トンボ目(肉食、トンボの幼生でヤゴと呼称される)
ヘビトンボ科(肉食)
カワゲラ科(肉食)
ヒゲナガカワトビケラ属(雑食、デトライタス食性)

(2)海域(下段は前年同時期調査結果)

水域によってばらつきがあり、採取された生物種も同一ではないが、全体の状況としては、おおむね、前年同時期調査と比較して、放射性セシウム濃度の低下が見られる。また、これまでの調査結果と同様に、海域では河川、湖沼と比較して、低い放射性セシウムの濃度を示している。

単位:Bq/kg-wet

植物       (藻類等) ウニ、ヒトデ 、ナマコ 甲殻類 ゴカイ 貝 類 イカ・タコ 魚類
軟体部 貝殻
阿武隈川       河口沖 K H24 6月~7月 8.4、21       (2種) 11~42       (5種)
H25 7月 0.5 1.4~13 (6種)
相馬市沖 L (松川浦) H24 6月~7月 13~102       (3種) 12~87       (4種) 4.1、5.7       (2種) 9、56       (同左) 11 ~ 166       (5種)
H25 7月 0.7~21 (3種) 2.6~20 (5種) 10 2.2、4.0 (2種) 3.0、15 (2種) 3.8~6.4 (3種)
いわき市沖 M (久之浜) H24 6月~7月 22、33       (2種) 21、97 (2種) 13 24 7.6~290 (8種)
H25 7月 ND 5.0、31 (2種) 1.7 13 4.3~106 (8種)
測定に供する試料は、魚類を含め、個体丸ごととしている。

3.今後の予定

継続的に水生生物の放射性物質測定を実施(年3~4回程度を予定)。

 

添付資料

 

連絡先

環境省水・大気環境局水環境課 直通   :03-5521-8316 代表   :03-3581-3351 課長   :宮崎 正信 (内線6610) 課長補佐:長澤 沙織 (内線6614) 担当   :佐藤 勝彦 (内線6628)