厚労省:第24回日米欧医薬品規制調和国際会議の結果

2012年7月5日

■厚労省は「第24回日米欧医薬品規制調和国際会議の結)」を公表しました。詳しくはこちらをご覧ください。

 

 

平成24年7月5日

医薬食品局審査管理課

猪熊(4224)

第24回日米欧医薬品規制調和国際会議の結果

1.概要

平成24年6月2日から7日まで、福岡県福岡市において、合計約240 名の参加のもと、第24回日米欧医薬品規制調和国際会議(ICH)が開催された。  今回の会合では、運営委員会では、特に、ガバナンスの改善として、ガイドライン策定における規制当局と産業界の役割等が議論され、基本方針について最終的に合意された。  また9トピックの専門家作業部会が開催され、対面会合が行われなかったものを含め4トピックで次ステップに移行することが合意された。詳細は、次のとおり。

(1)主な参加者(運営委員会)

日本:安田 尚之(厚生労働省)、富永 俊義(医薬品医療機器総合機構)    和田 康平、岸 倉次郎(日本製薬工業協会) 米国:T.ムーリン、J.モルゾン、J.ブレア(米国食品医薬品局(FDA))    A.ティル(米国研究製薬工業協会) EU: L.リンドストローム(EU委員会)、T.サルモンソン(欧州医薬品庁)    S.ルイク(欧州製薬団体連合会) オブザーバー:L.ラゴ(WHO)、M.ウォード(カナダ厚生省)、P.ドェー(EFTA(スイスメディック))

(2)ガバナンスの改善

ICHガイドラインの策定過程における規制当局と産業界の責任を明確にするため、技術文書として規制当局・産業界で合意(ステップ2a)の上、それ以降はガイドライン策定として規制当局の責任のもと実施されることとされた。また、各ガイドラインの作成において、従来のラポーターとは別に、議長を設置し、その議長は規制当局が行うこととされた。また、新トピックの採択に際し、産業界との合意が得られない場合の例外的措置として、規制当局の合意のもとで採択ができるとされた。なお、規制当局と産業界の位置づけに変わることはない。  今般の合意に基づき、次回会合に向け、ICH手順書の改訂作業とともに、必要な措置を講じることとされた。

(3)開催された専門家作業部会
(ア)会合のあったトピックス等
コード 内容
M2 医薬品規制情報の伝送に関する電子的標準(様式等作成)
M5 医薬品辞書のためのデータ構成とスタンダード
M7 潜在的発がんリスクを低減するための医薬品中DNA反応性(変異原性)不純物の評価及び管理
M8 eCTD(電子化コモン・テクニカル・ドキュメント)
E2B(R3) 個別症例安全性報告を伝送するためのデータ項目
E2C(R2) 市販医薬品に関する定期的安全性最新報告について
S10 光毒性
S1 医薬品のがん原性試験
Q3D 金属不純物

 

(イ)主な進展事項

○ステップに変化のあったもの(括弧内は移行後のステップ)  1) M8(eCTD)次世代規格の実装ガイド(案)(ステップ2に向けてのテスト)  2) M8(eCTD)現行規格Q&A v.1.22 (ステップ4)  3) E3(治験総括報告書の構成と内容)Q&A (ステップ4)  4) Q4B(局方の相互利用)Annex 13(付属書13:かさ密度及びタップ密度試験法)(ステップ4)

2.今後の予定

次回会合は2012年11月10日~15日に、サンディエゴ(米国)で開催予定である。