厚労省:化粧品規制協力国際会議(ICCR)第6回 結果概要

2012年7月31日

■厚労省は「化粧品規制協力国際会議(ICCR)第6回 結果概要」を公表しました。詳しくはこちらをご覧ください。

 

 

 

医薬食品局審査管理課

企画官 安田

専門官 猪熊(4224)

化粧品規制協力国際会議(ICCR)第6回 結果概要

 2012年7月10日から7月13日にかけて第6回化粧品規制協力国際会議がワシントンDC(米国)で開催され、化粧品に係る情報交換が行われた。  化粧品規制協力国際会議(ICCR) はカナダ、欧州連合、日本及び米国の化粧品規制当局からなる国際的グループである。ICCRの目的は、国際貿易への障壁を最小化しつつ、最高レベルの世界 的な消費者保護を維持することである。  本会合の一部として、規制当局は、各地域の化粧品産業界との対話を行った。ICCR6に併せて、オーストラリア、ブラジル、中国、韓国、サウジアラビアの規制当局が参加した規制当局フォーラムが開催された。また、利害関係者を集めたセッションが開催された。  会合では、以下のトピックに焦点をあてた。  動物実験代替法  安全性評価のためのコンピューター予測モデル  ナノ物質  微量不純物  内分泌攪乱物質  アレルゲン  7月12日に、ICCR規制当局は、オープンな利害関係者会合を開催した。このセッションの参加者は、化粧品に関わる規制問題に関心がある消費者団体、産業界であった。ICCRでのプロセスや、上記に示した現在の取り組み事項が共有された。今後の検討につき、利害関係者から情報が示された。  次のICCRは2013年に日本で行われる。

会合の結果の概略

1.動物実験代替法

 規制当局はICATM の活動について最新の報告を受けた。(参照:http://ihcp.jrc.ec.europa.eu/glossary/icatm-international-cooperation-on-alternative-test-methods2)
 ICCRは、産業界における参照として、ICATMの「現在の動物実験代替法の検証と規制当局の受け入れ状況報告」の有用性を認めた。(参照:http://ihcp.jrc.ec.europa.eu/our_activities/alt-animal-testing/alt_test_cosmetics/ICATM%20Table%20of%20Assays%2021%20June%202012.pdf3.)
報告は、半年ごとを基本に更新される 。  修正文書である「ICCR地域における規制枠組み下の動物代替法の適用性 」はホームページに掲載される。

2.安全性評価のためのコンピューター予測モデル

 化粧品原料の安全性評価のための構造活性相関(QSAR)予測モデルの適用性について説明がなされた。コンピュータ予測モデルの更なる可能性追求のため、ワーキンググループの設立が合意された 。

3.ナノ物質

 「ナノ物質の特徴その2-不溶性、生体内持続性、複合媒体における大きさ測定-」の文書がホームページに掲載される。  「化粧品中のナノ物質の安全性アプローチ」の文書がホームページに掲載される。  ナノ物質の特性と安全性に関し、上記の両ワーキンググループは、追加的課題について検討を継続することが合意された。

4.微量不純物

 化粧品中の鉛及び1,4-ジオキサンの微量不純物の水準に関する文書が最終評価される。  微量不純物ワーキンググループは今後の作業項目についての提案を検討する。

5.内分泌攪乱物質

 ICCR参加者はこのトピックに関する情報交換及び今後可能な作業項目につき検討することを合意した。

6.アレルゲン

 化粧品及びパーソナルケア製品に含まれるアレルゲンに関して、各加盟国/地域における規制対応をとりまとめる白書作成のために、ワーキンググループが設立される。