農水省:蜜蜂被害事例調査の中間取りまとめ及び今後の対策について
2014年6月20日
平成26年6月20日
農林水産省
蜜蜂被害事例調査の中間取りまとめ及び今後の対策について
農林水産省は、平成25年度から3年間で、農薬による蜜蜂の被害事例に関する調査を実施しています。今回、平成25年度(平成25年5月30日~平成26年3月31日)に報告のあった被害事例について中間取りまとめを行いましたので、今後の対策と併せて公表します。 |
1 調査の目的
農林水産省は、農薬による蜜蜂の被害の全国的な発生状況を把握し、被害防止対策の検討の基礎資料とするため、平成25年度から平成27年度までの3年間で、被害事例に関する調査を実施しています。
2 結果のポイント
(1)養蜂家に対する呼びかけを強化した結果、過去の調査時(平成24年度:11件)より多い69件(平成25年度)の被害事例が報告されました。
(2)蜜蜂被害は、水稲の開花期に多く、水稲のカメムシ防除に使用した農薬(殺虫剤)を直接浴びたことが原因の可能性があると考えられました。ただし、蜜蜂からは、カメムシ防除に使用される複数の殺虫剤の成分が検出されている等、どの殺虫剤が蜜蜂の被害を生じさせやすいかの推定はできませんでした。
(3)これまで農林水産省が指導してきた、農家と養蜂家との情報の共有が不十分であるなどの課題が明らかとなりました。
3 今後の対策
調査の中間取りまとめ結果を踏まえ、
(1)当面の対策として、これまでどおり、蜂が殺虫剤を浴びないように、水稲開花期に向け、養蜂家と農家が都道府県等を経由して情報を共有するとともに、周辺を水田に囲まれた場所には、できるだけ巣箱の設置を避けることなどを徹底する通知を発出しました。
(2)平成26年度以降も被害事例調査を継続し、引き続き要因の解析に必要な情報を蓄積していきます。その際、より詳細な農薬使用実態の把握や死亡虫試料の採取への一層の協力を要請していきます。
(3)試験研究機関において、蜜蜂の水田への飛来を低減する技術の開発、花粉や水田水を経由した農薬暴露の可能性の解明などの調査研究を引き続き実施します。
調査の結果および今後の対策の詳細は、添付資料を御覧下さい。
4 参考
・農薬による蜜蜂の危害を防止するための我が国の取組
http://www.maff.go.jp/j/nouyaku/n_mitubati/index.html
<添付資料>(添付ファイルは別ウィンドウで開きます。)
消費・安全局農産安全管理課農薬対策室
担当者:農薬指導班 伊澤、中庭
代表:03-3502-8111(内線4500)
ダイヤルイン:03-3501-3965
FAX:03-3501-3774