不法投棄賠償485億円 フェロシルト事件 大阪地裁命令
2012年7月2日
朝日新聞2012年6月30日 不法投棄賠償485億円 フェロシルト事件 大阪地裁命令
化学メーカーの石原産業(本社・大阪市)が、有害物質を含む産業廃棄物を「フェロシルト」の商品名で販売した不法投棄事件で、株主3人と同社が、旧経営陣計20人と元工場長の遺族らに、撤去費用など計489億円を会社に賠償するよう求めた株主代表訴訟などの判決が29日、大阪地とおる裁であった。松田亨裁判長は会社の損害と認めた485億8400万円の支払いを、遺族3人を含む5人に命じた。
判決によると、同社は2001~05年、三童県の四日市工場で発生し、六価クロムなどの有害物質を含んだ産廃の汚泥約72万トンを、土地造成や埋め立てに使えるとして「フェロシルト」の名で販売。売却先の業者を介し、愛知、岐阜、三重、京都4府県の山林などに埋められた。(青田貴光)