環境省:「「水銀に関する条約の制定に向けた政府間交渉委員会第4回会合」の結果について(お知らせ)
2012年7月6日
■環境省は「「水銀に関する条約の制定に向けた政府間交渉委員会第4回会合」の結果について(お知らせ)」を公表しました。詳しくはこちらをご覧ください。
平成24年7月6日
「水銀に関する条約の制定に向けた政府間交渉委員会第4回会合」の結果について(お知らせ)
1.背景
国連環境計画(UNEP)では、平成21(2009)年2月に開催されたUNEP第25回管理理事会において、国際的な水銀の管理に関して法的拘束力のある文書(条約)を制定すること、及びそのための政府間交渉委員会(INC)を設置して平成22(2010)年に交渉を開始し、平成25(2013)年までのとりまとめを目指すことが合意されました。 昨年10月にナイロビ(ケニア)で開催されたINC第3回会合では、INC第4回会合に向けて、UNEP事務局が条約の修正条文案を作成することが合意されました。 なお、昨年1月に千葉市で開催されたINC第2回会合では、2013年後半に予定されている条約の採択・署名のための外交会議を我が国で開催することが了承されています。
2.会議及び関連会合の概要
(1)会議の開催期間等
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- 開催期間:平成24年6月27日(水)~7月2日(月)
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- 開催場所:プンタ・デル・エステ(ウルグアイ)
(2)主な議題
水銀に関する条約の条文案についての議論 等
(3)会議文書等
議題、会議文書(修正条文案を含む)等は以下のウェブサイトから入手可能です。 http://www.unep.org/hazardoussubstances/Mercury/Negotiations/INC4/INC4MeetingDocuments/tabid/3490/Default.aspx
(4)出席者
会議には、約130ヵ国・地域の政府代表の他、国際機関、NGO等を含め約550名が出席しました。 我が国からは、外務省、経済産業省及び環境省(早水輝好環境保健部企画課長ほか)から構成される政府代表団が出席しました。
2.会議及び関連会合の概要
(1)条約の条文案に関する議論
会合では、[1]人力小規模金採掘(ASGM)、[2]水銀添加製品及び製造プロセス、[3]供給源及び貿易、[4]大気への排出・水及び土壌への放出、[5]保管・廃棄物・汚染サイト、[6]資金及び技術支援、[7]遵守、[8]普及啓発、研究及びモニタリング、情報の伝達の8分野で作業グループ(コンタクト・グループ)が設置され、個別のテーマに沿って条文案について議論が行われました。また、法律専門家グループ(リーガル・グループ)が設置され、条文案についての法的な観点からの検討・確認作業が並行して行われました。 この結果、ASGM、保管・廃棄物・汚染サイト、普及啓発等の分野については、他の条項との関連部分など一部の論点を除いて条文案が概ね整理されました。水銀添加製品及び製造プロセス、大気への排出・水及び土壌への放出、資金及び技術支援等の分野についても、条文案の検討が行われ、一定の成果が得られました。 これらを踏まえ、2013年1月に開催される第5回会合では、条約の合意に向けて、議長が作成する条文案をもとに議論が行われることになりました。 我が国は、アジア太平洋地域グループのコーディネーターとして同地域の意見をとりまとめたほか、水銀添加製品・製造プロセスに関する議論の基となる条文案を本会合に先立って有志国の協力を得て作成し、ジャマイカ及びロシアと共同で提案するなど、今次会合における議論の進展に貢献しました。
(2)水俣病の教訓と日本の水銀対策の紹介
「水俣病の教訓と日本の水銀対策」と題した冊子について、新たに作成したロシア語版及びスペイン語版を含むすべての国連公用語に翻訳されたものを会議場内の展示スペースにおいて配布するとともに、ラテンアメリカ・カリブ地域会合、中央・東ヨーロッパ地域会合及びアフリカ地域会合において紹介・配布し、水俣病の教訓と日本の水銀対策に関する知見を世界各国と共有するよう努めました。
(3)今後の予定
UNEP事務局が現時点で想定する日程は、以下のとおりです。
2013年1月 | 第5回(INC5):ジュネーブ(スイス) |