3月18日 心臓病の患者PM2.5に注意 死亡率悪化の恐れ

2013年3月3日

朝日新聞2013年3月18日 心臓病の患者PM2.5に注意 死亡率悪化の恐れ

微小粒子状物質「PM2・5」が高濃度の地域ほど、心臓発作を起こした患者の経遇が悪く、死亡率が高まるおそれがあると、英ロンドン大学衛生熱帯医学大学院などの研究チームが欧州心臓病学会誌に発表した。PM2・5の人為的な発生がなければ、死亡を12%滅らせるとも試算した。

チームは、2004~07年に急性心筋梗塞などで入院した15万4204人(平均68歳)のその後を10年まで追跡。同じ期間中の、患者が住む英国内10地域の大気汚染物質の平均濃度との関係を調べた。平均3・7年間の追跡中に3万9863人が死亡した。年齢や性別、持病や喫煙習慣などを考慮した緒果、PM2・5の濃度が1立方メートル当たり10マイクログラム増えるごとに死亡率が20%増えると分析。PM2・5の人為的な発生によって、12%にあたる4783人が死亡したと推定した。