温室効果ガス特定排出者データベース

温室効果ガス排出量の検索

Tウォッチでは今まで、PRTR制度に基づく有害化学物質の排出、移動量に関する事業所からの届出データを検索することができました。2006年度から温室効果ガスの届出制度が開始され、事業者から届出されたデータが公表されています。地球温暖化を防止するために、「京都議定書」では、日本は、2008年から2012年の問に、二酸化炭素などの温室効果ガスを1990年比に比べ、6%削減することが義務つけられています。

現在、国際的には「京都議定書」以後の目標設定が議論されていく中で、日本は、中期目標として、2020年までに1990年比で25%削減の目標を掲げました。2050年ごろまでには二酸化炭素の排出量を半減するという「低炭素化社会」の構築が必要とされています。この目標に向けて、事業者の取組みを評価するために温室効果ガス排出量公表制度が開始されました。Tウォッチでは、企業の社会的責任(CSR)の観点から、有害化学物質と並んで、温室効果ガスの排出削減も重要であると考えています。現在、温室効果ガスの公表制度では、エクセルの表として、公表されているだけで、非常に分かりにくいものになっています。市民が、誰でもすぐに探せるように、データベース検索できるようにしましたので、使ってみましょう。ホームページの共通ヘッダーには8個のリンクボタンがあり、「PRTR検索」は2番目にあります。ここをクリックすると「PRTR検索」が始まります。次に、リンクボタンの右端の「温室効果DB」をクリックすると、「温室効果ガスデータベ一ス」が始まります。

温室効果ガスデータベース・メニューには「検索」と「集計・比較」の二つのメニューがあります。「検索」では、以下の二つのメニューボタンがあります。

1.会社(企業)検索
会社(企業)を名称・業種・住所で検索し、温室効果ガス届出情報を閲覧・比較することができます。

2.工場(事業所)検索
工場(事業所)を名称・業種・住所で検索し、温室効果ガス届出情撒を閲覧・比較することができます。
たとえば、水俣病の原因企業である「チッソ」を検索するには、会社名の検索条件欄に「チッソ」と記入し、検索ボタンを押すと、チッソ関連企業が4社リストアップされます。表示される所在地は、本社の所在地です。
この検索結果リストにある会社名をクリックすることで、たとえば、チッソ株式会社の届出情報を見ることができます。最初に、事業者としての屈出履歴が2年分一覧表として見ることができます。
あわせて、所属事業所の温室効果ガスの排出データが一覧表とグラフで見ることができます。
工場(事業場)検索」では、工場名、地名から検索することができます。たとえば、「江戸川区」と地名を入力して、検索すると、22件の「江戸川区内」の届出事業場の一覧表が出てきます。一覧表から、排出量の届出量を見ることができますが、左端の工場名をクリックすると、詳細な届出履歴と排出データの一覧表と排出グラフを見ることができます。
また、「集計・比較」メニューでは、1.業種別、2.輸送者(会社)、3.都道府県別、4.温室効果ガス別の4種類のメニューがあります。

  1. 業種別ではクリックすると、製造業、電気・ガス・熱供給・水道業、サービス業、その他の4種類に分けて排出量の増減を比較することができます。
  2. 輸送者(会社)で比較をクリックすると、特定荷主、特定旅客事業者、特定貨物事業者、特定航空事業者別の排出量の増減を比較することができます。
  3. 都道府県別で比較をクリックすると、47都道府県ごとの排出量の増減を比較することができます。
  4. 温室効果ガスで比較をクリックすると、エネルギー起源CO2、非エネルギー起源CO2、非エネルギー起源CO2、その他の温室効果ガスの種類別の排出量別の増減を比較することができます。

温室効果ガスとPRTR制度では、届出対象事業者が違いますが、温室効果ガスの削減努力は企業のみならず、市民にも要請されている喫緊の課題です。経年変化をみることによって、その事業場の成果を容易に評価することができます。