PM2.5、ニューデリーでも深刻

2013年3月1日

読売新聞2013年3月1日(金)7時58分配信 PM2.5、ニューデリーでも深刻

【ニューデリー=田原徳容】中国から日本に飛来し、健康への影響が懸念されている微小粒子状物質(PM2・5)について、中国と並ぶアジアの大国インドの首都ニューデリーでも、基準値を超える濃度が観測されていることがわかった。

在インド日本大使館は、在留邦人約3000人に対し、外出時のマスク着用など対策を取るよう呼びかけた。

ニューデリーの汚染防止委員会によると、南部の住宅地で2月17~27日の間、PM2・5が1日平均で大気1立方メートル当たり100マイクロ・グラム以上を記録。環境基準値(1日平均値60マイクロ・グラム以下)を上回り、日本(同35マイクロ・グラム以下)の3倍近くとなった。2月初旬は300マイクロ・グラムを超えていた。

ニューデリーでは、大気の動きが少ない11~2月の冬季に大気汚染が原因の濃霧が発生し、航空便の発着などへの影響が常態化。原因として、650万台以上とされる自動車の排ガスのほか、一般家庭で使用される打ち上げ花火などが挙げられる。