8月24日:食物アレルギー症状、乳幼児7人に1人 厚労省調査

2016年8月24日

 朝日新聞20168241433
食物アレルギー症状、乳幼児7人に1人 厚労省調査http://www.asahi.com/articles/ASJ8R7H2GJ8RULBJ01B.html

 

 

6歳以下の子どもの7人に1人が食物アレルギーと思われる症状を起こした経験があるが、うち1割程度が医療機関を受診していなかったことが、厚生労働省の2015年度乳幼児栄養調査でわかった。さらに、原因と思われる食べ物の除去や制限をしたことがある保護者の4割が医師の指示を受けずにしていた。

 

 

 

 調査は厚労省が1985年度から10年ごとに実施しており、4回目となる今回は、無作為に選んだ全国1106地区の0~6歳児3871人分について昨年9月に回答を得た。食物アレルギーについて尋ねたのは初めて。

 

 

 

 食事が原因と思われるアレルギー症状を起こしたことがある子どもは全体の14・8%で、そのうち87・8%が医療機関を受診したが、11・2%はしていなかった。受診しなかった保護者の対応(複数回答)は、「母親など家族に相談した」(43・8%)や「インターネットや雑誌で対処方法を探した」(25・0%)が多かった。

 

 

 

 ログイン前の続き食物アレルギーの原因と思われる食べ物の除去・制限をしたことがあるのは全体の23・6%。うち医師の指示でしたのは46・4%で、42・1%は指示を受けていなかった。

 

 

 

 厚労省は、原因の食べ物を正確に特定しないとアレルギー症状を繰り返したり、不必要に栄養を除いたりする可能性があるとして、「調査結果を自治体などに知らせて、医師の指示を受けるよう啓発したい」と話している。

 

 

 

 また、経済的な暮らし向きと食品の摂取頻度を調べたところ、「ゆとりがある」と答えた保護者の子どもは魚と大豆・大豆製品、野菜、果物を食べる頻度が高い傾向が見られた。「ゆとりがない」とした保護者の子どもは、菓子(菓子パンを含む)とインスタントラーメンやカップ麺を食べる頻度が高い傾向があった。厚労省は「栄養バランスが必ずしも悪いとは言えない」としているが、内閣府や農林水産省などと情報を共有し、今後の政策に生かすという。(寺崎省子)