8月24日:食器での健康被害防げ 使用化学物質、規制強化へ

2016年8月24日

朝日新聞20168240500
食器での健康被害防げ 使用化学物質、規制強化へ
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12525459.html?rm=150

 

食器やトレーに含まれる化学物質による健康被害を防ごうと、厚生労働省が規制の強化に乗り出す。これまで大きな被害は報告されていないが、輸入品が増える中で、未知の有害物質を規制できる枠組みをつくる。23日、有識者検討会で議論を始めた。具体的な実施方法を今年度中にまとめる。

 

 食品衛生法に基づく現行制度でログイン前の続きは、毒性が確認されている鉛やホルムアルデヒドなどを使用制限物質に定めている。今回は逆に、ポリエチレンなど使用できる物質自体を定める「ポジティブリスト(PL)制度」を新たに導入する。

 

 食器や包装用具の輸入は2005年度の19万件から14年度には51万件に増えた。現行制度で特定されていない未知の有害物質などを含む輸入品が見つかっても、すぐに流通を止められない。PL制度が導入されれば、使用できる物質でないとわかった時点で、国産でも輸入品でもすぐに規制できる。

 

 PL制度は欧米や中国ではすでに導入されており、国際水準に追いつく狙いもある。「企業秘密を守りつつ使用物質をどう証明するのか」などが課題だ。(竹野内崇宏)